『ロマンシエ』 原田マハ
昨年12月に東京駅のステーションギャラリーで本作と連動した展覧会が開かれていたそうな…!過去と現在(未来)、フィクションとリアルの境目を繫ぎとめて無にしてしまうパワー、技術、なんかとっても原田マハさんっぽい。
小説はというと。
これでもか!っていうくらい盛大なノリとテンションで畳み掛けてくるので、疲れました。最初はいちいち笑いながら読んでいましたが、途中から、まさかこのまま行く気ですか…ってうんざりした気分になり。
そのくせ、クライマックスの失速感とテンション低下(良く言えば「落ち着き」)は尻すぼみ感というザラザラを残し…。
とは言え、総じて良かったな〜と思わせるのは、
やっぱりマハさんの芸術への愛情と知識が、しっかりしたストーリーの土台を作っていたから、だと思います。
マハさんの作品にある、前を向かせる力強さは健在、
リアルへの挑戦という面白さもあり、
やはり今回もマハさん好きだな〜と思わずにはいられませんでした。