読書偏食家

本をジャケ買いするみたいにして選びたい

『レインレイン・ボウ』 加納朋子

レインレイン・ボウ (集英社文庫)

レインレイン・ボウ (集英社文庫)


おもしろーい!!面白かった!!

人間の描き方が上手い。するりと頭に入ってきて、鮮やか!いいなあ、加納朋子さん♪

そしてミステリー作家だけに、ストーリーも巧妙。トリックというほどの入り組んだ謎ではなく、ボタンの掛け違え(悪い意味じゃなく)的な、ひとつ違って全てがぽろぽろと違ってしまって、終いには目の前に違う景色が広がっちゃって…そんなかんじ。

でも、現実ってそうだと思う。
こんなはずじゃなかったのに…的な。

だから大層なミステリーが面白い反面あまりリアリティが無く、探偵なんて本当にいるの?と思ってしまうのに対して、
加納朋子さんのミステリーは職場の同僚の出来事、というかんじ。

特に本書はその色が濃かったー!

そして主人公が高校の部活仲間という点がまた良かった。こーゆうの大好き(*´ω`*)
高校の時はひとつの白球をみんなで追いかけたものだけど、
人生人それぞれ、みんな違う道を求めて歩んで…
っていうやつ。
それなりに成長してから振り返る高校時代も、また、太陽の匂いがしてくすぐったかったり。
青春と、青春その後。
本当に人生人それぞれだし、人生はひとつなんだよね。

あー楽しかった!