読書偏食家

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『でーれーガールズ』 原田マハ


でーれーガールズ (祥伝社文庫)

でーれーガールズ (祥伝社文庫)


瑞々しいの一言に尽きる小説でした(*´ω`*)
恋、友情、自分、
その3点を行ったり来たりする青春ど真ん中っぷり、
40代になった自分が故郷に帰ることで思い返しているところも、主観的になり過ぎずいい。
例えば、路面電車の空気から思い出したりするところ、自然でリアル。こういう等身大なところが、原田マハさんの上手いところだと思う。
 
最後の展開は少しびっくりして思わず涙が出てしまったけれど、
後を引くような喪失感ではないから爽やかに読み切れました。
 
原田マハさんは引き出しがたくさんあるな〜♡
 
恋を「自分を失いそうで少し恐い」と描くところ、ありきたりな表現かもしれないけれど、この小説の流れで読むとはっとしました。
初恋ってそんなかんじだったかも。
今まで確立してきた自分、と、相手に染まりたい願望との攻防。
小説の焦点はそんなところではないんだけど、すごく頭に残りました。
 
映画化されてるんですね!