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読書偏食家

本をジャケ買いするみたいにして選びたい

『人生相談』 真梨幸子

 

人生相談。

人生相談。

 

 新聞のお悩み相談コーナーを中心に繰り広げられるミステリー。登場人物が多く、しかも作家が出て来るので本名とペンネームがあったりして、複雑な相関図になります。そーゆーのが得意な人にはおすすめ( ^ω^ )

 

 物語にぐいぐい引き込まれて、最後に暴かれるびっくりな真相は、なんか信じられないものを見た感じで。そういえばこれ伏線か…あれも伏線か…って何度か気になるところを読み返さずにはいられなくて。一筋縄でいかないところ、複雑なところ、ミステリーの醍醐味たっぷりで楽しかったです!

 逆に言うと、読み返さないとしっくりこない真相って複雑すぎるでしょー、、と思わないでもないのですが。論理的でないから頭に入ってこないとも言えるかな。

 

 でも、この糸が縒られていく感じ、大好き♡

まりさちこさん、他にも読んでみたくなりました!

 

 

 

『四月一日亭ものがたり』 加藤元

 

([か]10-1)四月一日亭ものがたり (ポプラ文庫)

([か]10-1)四月一日亭ものがたり (ポプラ文庫)

 

 ふらりと寄った本屋さんの、「食欲の秋特集」で見かけた本!

 四月一日亭という洋食屋さんを舞台にした連作短編で、設定は大正時代。貧しさや世の激動に翻弄されながらも一生懸命に、強く生きる人たちの姿が鮮やかに描かれています。

 

 章立てのタイトルはひとりひとりに因んだ四月一日亭のメニュー。

  あまりその料理の描写は無く、付随する記憶がほろほろと綴られるというかんじ。読み応えはあるんだけど、美味しい匂いを期待していたのでそこは少し物足りなかったなー。

 

『ふたりの文化祭』 藤野恵美

 

ふたりの文化祭

ふたりの文化祭

 

 藤野恵美さんの本を何気なく2冊借りてきたら、2冊とも同じ高校が舞台でびっくりしました。こーゆうのって、嬉しい(*´ω`*)

  高校1年生の、文化祭のお話し。

爽やかバスケ部イケメンと、物静かで本が大好きな図書委員女子

2人の文化祭準備から当日までの変化と軌跡。

 

 残念なのは、文化祭当日の部分が急ぎ足感があるところ。あれやこれやと急激にいろいろなことが起こりますが、そのことへのショックがあまり無く不自然。

 サクサクと描き進められ、チャカチャカと主人公2人の気持ちに大きな変化が起き、

え、、、っと、なんでかな??みたいな。

壮絶な置いてけぼり感。

 伏線はあったから理解はできるけど、気持ちの変化をもう少しじっくり表現して欲しかった。強引過ぎる。

 

 良かったのは、「わたしの恋人」もそうだったけど、親子関係の悩みをものすごくストレートに分かりやすく、恐れず描くところ。

そして、親は親、子は子だよ、という自立心と自尊心を奮い立たせ、厳しく温かく縮れた気持ちや伸びきったプライドを

それは例えばピザ生地をこねて成形していくみたいなかんじに

まるくまるく整えてくれる、ところ。よかった。

 

この作品には不満があるけど、

藤野恵美さんはとても良いなと思いました。もっと読もう٩( 'ω' )و 

 

『わたしの恋人』 藤野恵美

 

わたしの恋人 (角川文庫)

わたしの恋人 (角川文庫)

 

 初めて人を好きになり初めて付き合う高校生の話。

同時に、親のことで悩み、家庭や個人の問題に恋人として友人としてどう関わるか…という綺麗事だけでは済まないリアリティのあるストーリーになっています。

 

言葉はサラサラと流れるように自然で素直で心地良く、

この二つのテーマが「愛する」という気持ちを立体的にさせていて、

この本を自分が高校生のときに読めたらなあ…とちょっと悔しくなりました。

 

あーなんか心が洗われた!

『ロマンシエ』 原田マハ

 

ロマンシエ

ロマンシエ

 

 昨年12月に東京駅のステーションギャラリーで本作と連動した展覧会が開かれていたそうな…!過去と現在(未来)、フィクションとリアルの境目を繫ぎとめて無にしてしまうパワー、技術、なんかとっても原田マハさんっぽい。

 

 小説はというと。

これでもか!っていうくらい盛大なノリとテンションで畳み掛けてくるので、疲れました。最初はいちいち笑いながら読んでいましたが、途中から、まさかこのまま行く気ですか…ってうんざりした気分になり。

そのくせ、クライマックスの失速感とテンション低下(良く言えば「落ち着き」)は尻すぼみ感というザラザラを残し…。

 

とは言え、総じて良かったな〜と思わせるのは、

やっぱりマハさんの芸術への愛情と知識が、しっかりしたストーリーの土台を作っていたから、だと思います。

 

マハさんの作品にある、前を向かせる力強さは健在、

リアルへの挑戦という面白さもあり、

やはり今回もマハさん好きだな〜と思わずにはいられませんでした。